粟粒結核

 結核菌が血管やリンパ管を介して身体各所の臓器に運搬され、そこに無数の粟粒大の結核結節を作る疾患。

一般的な定義は「血行性播種性結核で、少なくとも2つ以上の臓器に、粟粒大あるいはこれに近い大きさの結節性散布巣を有するもの」とされているが、一臓器であっても、例えば、胸部X線像で、肺の全野にほぼ均等に2mm前後の以下の粟粒影が見られる時は、血行性散布によるものと考えられる。このことから、厳密な粟粒結核の定義は「胸部X線像でびまん性粟粒栄を認めるか、あるいは、多くの臓器で病理学的に粟粒結核結節を認め、かつ、結核菌の証明あるいは抗結核薬の投与によって臨床的に著名な改善をみるもの」とされる。