4.緑膿菌の予防について
緑膿菌は、環境からの感染率が高い。病院内の水分を含む湿潤な場所からの感染、医師・看護婦・患者・その他のコメディカルの人からの直接感染といった外因性感染は、手洗いの励行、消毒の徹底、ハイリスク患者の隔離などを行うことによって、院内感染率を低下させることができる。
*手洗いの励行*
看護婦は、最近は消毒アルコールやウエルパスで簡便に拭いたり徹布し、手洗いを省略しがちである。しかし看護行為を考えたら、手洗いの必要性はおのずと明らかであり、決して省略してはならない。感染の予防のためにも、手洗いはこまめにきちんとする必要がある。
*消毒の徹底*
院内や、医療器具に生息している危険性が高いので、徹底した消毒をすることが大切である。
消毒薬の例
エタノール・イソプロパノール(アルコール類)
@消毒対象物に対する適用
物品消毒 |
生体消毒 |
|||
環境 |
器械、用具 |
手指、皮膚 |
粘膜 |
|
金属 |
非金属 |
|||
△ |
○ |
○ |
○ |
× |
A使用法:清拭、浸漬、散布、噴霧
手挙に擦式消毒薬を約3mlとり、乾燥するまで両手をよく擦りあわせ
て消毒する。
B使用上の注意:アルコール溶液は蓋付容器に保管しておくこと。
その他に、ブロノポール(アルコール類)、ホルムアルデヒド(アルデヒド類)、グルタラール(アルデヒド類)があり、環境の消毒や粘膜の消毒などに用いられている。