種類 |
潜伏期間 |
発熱 |
症状 |
急性期発熱抑止療法 |
根治療法 ( 再発予防) |
熱帯熱 マラリア |
1 〜3週 |
殆ど毎日 |
脳症,腎症,肺水腫 /ARDS,出血傾向,低血糖,代謝性アシドーシス,肝障害 |
( クロロキン),ファンシダール,メフロキン,ハロファントリン,キニーネ,チンハオス製剤,マラローン |
必要なし |
三日熱 マラリア |
10 日〜4週 |
初めは殆ど毎日,その後一日おき |
軽症 |
クロロキン |
プリマキンが必要 |
卵型 マラリア |
10 日〜4週 |
初めは殆ど毎日,その後一日おき |
軽症 |
クロロキン |
プリマキンが必要 |
四日熱 マラリア |
10 日〜4週 |
初めは殆ど毎日,その後二日おき |
軽症,時にネフローゼ症候群 |
クロロキン |
必要なし |
熱帯熱マラリア
マラリアのうち致死的なのは,「熱帯熱マラリア」
(falciparum malaria)と呼ばれるものである。三日熱や四日熱とはまた別の種の原虫によって発病する。悪性マラリアともいう。熱帯熱マラリアは不規則な三日熱様の症状を呈するが,迅速に意識混濁(stupor),発作(fits),昏睡(coma)へと悪化することで,その臨床像は飛びぬけてひどい。死に至ることも多い。
三日熱マラリアと四日熱マラリア
マラリアの典型的な症状は,
6から8時間続く,激しい発熱である。二日から三日ごとにこの発熱は再発する。Plasmodiumの二つの種によって,二つの異なるタイプの間欠熱が起こる(図1)。一つは三日熱(二日毎に発熱する,すなわち一度熱が出た日を一日目として,三日目に(=tertian)発熱するタイプ)である。もう一つは四日熱(四日目に(=quartan)発熱するタイプ)である。発熱のほか,病気が進行するにつれて,貧血と脾臓の肥大がおこってくる。
三日熱マラリアと四日熱マラリアの発熱パタン
上に述べた定期的な発熱発作が,マラリアを他の疾病と区別するものである。発作はしばしば激しいものとなる。患者は非常に具合が悪いと感じ,頭痛や背中の痛みを伴う。堪え難い寒気を急激に感じ,猛烈で制御不能な震えをおこす。震えからほぼ一時間以内に,体温は
40から41℃(華氏105から106度)にまで上昇する。次いで堪え難い暑さが訪れ,もう1,2時間続く。大量の発汗が始まると一回の発作は終わりである。5から8時間後には,体温も上昇前の状態に戻る。一回一回の発作は患者を疲れ切らせるが,発作と発作の間には,ほとんど他の症状はない。
マラリアの発病機構
わさない。
http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/didai/malaria2.html http://www.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/~minato/m1.htm