肝炎ウイルスの分類と特徴

 

A型ウイルスに感染すると、B型やC型ウイルスによる急性肝炎の場合より、症状が重くなる傾向。しかし、A型は慢性化することなく予後は良好。

 

直径42nmの球状の、DNAウイルス。キャリアの20%慢性肝炎に!!

4つのサブタイプに分けられる。

adr (日本、九州・四国)

adw (日本、東北・沖縄)

ayr

ayw

 

1、感染力は弱い。

2、持続性感染になりやすい。

大人になって初めて感染し、急性肝炎を起こし70%80%慢性化する。

感染 急性肝炎 慢性肝炎 肝硬変 肺ガン

 

単独では肝細胞内で増殖することはできない。

B型肝炎ウイルスの存在が必要

慢性化することはない。妊婦が感染すると、10〜20% の死亡率。

 

直径27〜37nmのウイルス。

ゲノムは約20kbpの二本鎖DNAとされるが、分類上の位置は不明。

 

一本鎖(−)RNAをもつウイルスで、フラビウイルス科に属すると考えられている。

非常に軽い肝障害を引き起こす。

 

一般の健康人でも15%くらいはこのウイルスをもっているもよう。

非常に軽い肝障害を引き起こす。

 

 

急性肝炎 A・E型

23ヶ月〜半年で治る。

A・E型は、一度かかれば免疫ができ、二度とかからない。

一過性感染

感染したらしばらくして肝炎の症状を起こし、その後は体外へ出る。

 

慢性肝炎 B型

持続性感染

症状をおこす場合とおこさない場合があるが、感染したら長期にわたり体内にとどまる。

 

 

 

 

 

劇症肝炎

ウイルスに初めて感染した場合のごく一部(2〜3%)は急激に悪化し、

劇症肝炎になる。B・C型で多い。70〜80%の死亡率

{ 90%ウイルス、10%薬剤 が原因 }

 

 

 

A型

B型

C型

D型

E型

 

感染形式

一過性

一過性

持続性

一過性

持続性

一過性

持続性

一過性

 

 

潜伏期

 

 

2〜6週の潜伏期を経て発病

 

1〜6ヶ月で発病

 

2週〜6ヶ月で発病

 

好発季節

 

冬〜春

 

一年中

 

一年中

 

劇症化

 

極めてまれ

 

あり

 

あり

キャリア

無し

有り

有り

有り

無し

 

 

参考文献:C型肝炎を治す、熊田博光、講談社(1996

ウィルス肝炎・渡辺明治・永井書店(1993