EHEC
は少なくとも2種類の蛋白毒素を産出する。Vero細胞や特定のHera細胞に対して細胞毒性を示すことからVero毒素と呼ばれているが、そのうちの1つ(VT 1)は、分子構造がShigella Desenteriae 1が産出する志賀毒素と全く同じである。またもう1つのVT2の分子構造も志賀毒素と相同性が高い。したがってこれらの毒素をShiga-like toxinT,U(志賀毒素様毒素)とも呼ぶ。VT1、VT2とも真核細胞の蛋白合成を阻害し、その作用機能は、志賀毒素の場合と全く同一である。特定の血清型の大腸菌がこの毒素を産生する。よく知られているのはO157:H7である。