コレラの感染経路と発病機構

 

  1. コレラ毒素を産生するO1コレラ菌による感染によりコレラという病気が発症する。
  2. コレラ菌は腸管内で急激に増殖するが、組織を破壊して血中に入ることはない。
  3. コレラの感染源は患者と保菌者である。
  4. 菌は経口的に感染し、直接よりも水や食物を通じて起こることが多い。
  5. コレラ菌は酸に弱いので、多くは胃酸で殺されてしまう。
  6. 胃酸で殺されることを免れた菌は小腸で急激に増殖し3〜4時間ないし4〜5日、通常1日内外の潜伏期の後、発病する。
  7. エルトール型のコレラ菌では流行時の健康保菌者の率が高いが、菌の排出は数日以内のものが多く、長くても3週間くらいである。しかし、中には胆嚢内に長く保菌される例もある。
  8. 常在地では小児が罹患することが多いが、新たな流行地ではむしろ成人が先に感染する。
  9. 低酸症や胃の切除を受けた人が感染しやすい。
  10. O型の血液型の人が感染しやすく、また感染した場合は、重症になりやすい。
次のページへ