6.腸炎ビブリオの細菌学的検査法
検査材料は患者の糞便と推定原因食品である。4%食塩加ペプトン水、コリスチンブイヨンなどに増菌培養後、または直後にBTBティポール寒天培地、TCBS培地に分離培養する。青緑色を呈する集落について同定に必要な検査を行う。
a)分離培養
- 検体
魚介類を細切磨砕し、腸炎ビブリオを微量添加したものを準備する。
BTBティポール寒天培地 6.8gを蒸留水100mlに加温溶解し、シャーレに流し平板にする。
実施 検体から直接1白金耳をBTBティポール平板に塗抹し、分離培養する。37度1夜培養。
b)分離培養の結果観察
- BTBティポール寒天培地で腸炎ビブリオは青緑色の大きな集落を作る。
- グラム染色
c)食塩耐容性試験
- 準備
食塩をそれぞれ0,3,7,10%含むペプトン水(ペプトン1g,
蒸留水100ml,pH7.0)を20mlずつ調製、試験管に5mlず つ分注、15分高圧滅菌。
実施 BTBティポール寒天上の集落を白金線でとり、各食塩濃度のペプト
ン水に接種し、37度1夜培養する。