症状について
細菌性赤痢
菌が体内に入ってから症状が出るまでに
1日から5日間かかりますが、大半は3日以内です。症状は主に・腹痛・嘔吐・発熱、下痢・血便などです。赤痢菌は小腸内で増殖してから大腸に移行し、大腸粘膜上皮細胞に感染します。そこで菌が増殖して、ほかの隣接細胞へ移っていき、細胞の壊死・剥離がおこるため炎症や潰瘍ができます。
重症のときには
5分から10分ごとに便意をもよおし、便には血液や粘膜が混じります。
アメーバ赤痢
アメーバ赤痢は細菌性赤痢に比べて、症状は比較的ゆるやかにあらわれます。
赤痢アメーバは腸管内に入り、そこで増殖します。そして、腸管内に潰瘍を生じ、細菌性赤痢と同じく、便意異常や便に血液や粘液が混じります。さらに潰瘍が深くなると腸管が破れて腸穿孔(腸に穴があくこと)となり、急激な腹痛があらわれ腹膜炎をおこし、生命に危険を及ぼすこともあります。
また、アメーバ赤痢は腸管だけでなく、肝臓・肺・脳などにも転移するため、肝機能障害・肺感染症・脳炎などを引き起こすこともあります。
アメーバ赤痢では慢性的に経過するので、感染に気づかずに進行していることもあるそうです。
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