肝炎ウィルスの定義および分類

1. 定義

肝細胞を主たる標的として感染し、肝炎を起す種々のウィルスを総称して、肝炎ウィルスという。したがって物理化学的性状に基づくウィルス学的分類上では、各々は異なるウィルス科に属している。

 

2. 分類

肝炎ウィルスとしては、少なくともA型、B型、C型、D型、E型の5種の病原ウィルスが知られている(表2にこれらの肝炎ウィルスの特徴を示す)。さらに、F型、G型の肝炎ウィルスの存在が示唆されている。

 

 表2

A型肝炎ウィルス(HAV; hepatitis A virus)

B型肝炎ウィルス(HBV; hepatitis B virus)(図3

図3. B型肝炎ウィルス


HBV(デーン粒子)

 


図4

 

C型肝炎ウィルス(HCV;hepatitis C virus)

D型肝炎ウィルス(HDV;hepatitis D virus)

 

E型肝炎ウィルス(HEV;hepatitis E virus)