性器クラミジア感染症
T.原因
<病原体>
クラミジア
クラミジア
Chlamydia クラミジア属に分類される偏性寄生性の細菌。トラコーマクラミジア、オウム病クラミジア、肺炎クラミジアの3種をふくむ属で、人間に病気をもたらすことで知られている。オウム病クラミジア
に感染するとオウム病をひきおこすが、この病気は比較的まれである。トラコーマクラミジアは、泌尿生殖器に鼠蹊(そけい)リンパ肉芽腫(にくがしゅ)や非淋菌性尿道炎という感染症(→ 性行為感染症)をひきおこす。肺炎クラミジアは、中耳炎や呼吸器感染症をひきおこすことが最近わかった新しいクラミジアである。
トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)
<感染経路>
セックス
で感染することがほとんど。まれに、性器をなめることで性器で繁殖した菌がのどにうつることがある。のどに菌を持っている人に性器をなめられることで菌がうつることもある。症状が目立たないので気付きにくいが、感染後1週間で発病。
U症状
<男の人はどうなるの?>
軽い排尿感
や尿道の違和感(くすぐったい感じ)があるといった気づきにくい症状。透明な分泌物は下着に付着して乾くと黄色いシミになることもある。これで異常に気づく
人が多い。精巣上体炎、男性不妊を起こすこともある。
<女の人はどうなるの?>
男性以上
に自覚症状がない。感染や発病に
気が付かないまま進行し、骨盤内の炎症を起こし、子宮外妊娠や不妊の原因にもなることもある。<赤ちゃんへの影響はある?>
淋菌との混合感染、妊婦が感染し児へ垂直感染することがありうる。
クラミジアの感染症では女性の場合、子宮頸管炎が最も多く、淋菌との混合感染も
10〜20%にみられます。妊婦さんでも5%前後にクラミジアが検出されており、児への垂直感染の問題もおきています。そのため妊婦検診の際の検査には特に重要。検査結果が陽性であっても、出生前に治療を行えば母子感染は予防できる。性器クラミジア感染に対するアドバイス
妊娠中に感染が証明されても,抗生物質を
2週間程度服用することによって菌を消失させることができますし,必ずしも治療が必要とも限りません.主治医によって判断が異なる場合も予想されますので,薬剤の服用を行うか否かについては,医療機関において十分な説明を受けたうえで決定するのがよいと思われます.性器クラミジア感染を指摘された場合は,切迫流早産になる可能性が高いので,下腹部痛・下腹部緊満感などの切迫流早産兆候に注意し,症状があれば速やかに医療機関を受診するようにして下さい.
<怪しい…と思ったら>
まず検査にいってみよう!!・細菌検査
尿道や子宮頚管の上皮細胞を採取して、遺伝子検出法で細菌の有無を確認する方法が一般的
DNA法による検査 | |
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クラミジア |
この検査は、高感度にクラミジアトラコマチスの DNAを検出できる検査です。早朝尿を採取して郵送して頂きます。 女性の場合は膣分泌物を採取していただきます。 DNA法は現在最も精度が高いと言われている検査方法です。 |
・血液抗体検査
血中のクラミジア抗体を調べる検査は感度が良く感染していれば
また過去に感染し現在治っている人に陽性になる。
<どんな治療するの?>
抗生物質(主にテトラナイクリン系、キノロン系、マクロライド系)を飲んで治療。治療は主にテトラナイクリン系、キノロン系、マクロライド系が用いられます。パートナーも同時に治療することが肝要。
<どれくらいで治るのかな?>
<参考文献>
http://www2.odn.ne.jp/asoko/k5.html http://wwwe.tch.pref.toyama.jp/mcmc/disorders/clamidia.html http://www.e.jp/~tilolu/std-chlamy.html http://www.saitama.med.or.jp/soudan/04/sa070411.html http://www.ceres.dti.ne.jp/~yhirano/jigyo/chramidia.htmlエンカル百科事典