まずは日ごろあなたが性感染症に対して、どれほどの関心・認識を持っているかをチェックしてみましょう。

*チェックリスト*

  1. 避妊しないでセックスしている。
  2. 避妊するかしないかは相手まかせである。
  3. 避妊といえば膣外射精である。
  4. パートナーには自分のほかにもセックスパートナーがいるように思う。
  5. 自分がほかにセックスパートナーを持っている。
  6. 相手は病気を持っているかもと疑ったことがある。
  7. 自分はもしかしたらSTDにかかっているかもと思う。
  8. 妊娠やSTDのことを考えるとセックスを楽しめない。
  9. 避妊やSTDについては相手は無関心だ。
  10. 心の中では避妊やSTDについて相手と話し合いたいと思っている。

 

*@ABにあてはまるひと

コンドームをつけなかったり、相手任せだったり、装着しても不確かな方法では、STDの危険があります。

*CDにあてはまるひと

自分はSTDを移されるような行為をしていなくても、相手はどうと考えたことはありますか?相手に複数のセックスパートナーがいるということは、それだけSTDにかかる危険が大きいということなのです。自分の場合はどうですか?

*EFにあてはまるひと

相手のことを信じている、信じたいという気持ちは山々でしょう。でも、確信ができますか?もしかしたら、移されているかもと思ったことはありませんか?

*Gにあてはまるひと

楽しいはずのセックスが、心の重荷になってしまっているのでは残念。セックスを心から楽しむことができるよう安心できる方法について考えてみましょう。

*HIにあてはまるひと

自分は不安を感じているのに、相手は無関心。自分一人で不安を背負っているなんて、変。そう思ったら行動に移してみませんか?

 

では、性感染症にかからないために、大切なことをあげてみましょう。

 

1 セックスの相手を限定する

不特定多数の相手とのセックスは、ピンポン感染する可能性が非常に高い。相手が限

定できないと完全な治療が出来ず、再発もあり得る。

2 コンドームは必ず付ける

現在では、性感染症を予防できる唯一の手段がコンドーム。オーラルセックスでも性

感染症はうつるので最初から着けておくことが大切。

3 性行為=インサート(ペニスの挿入)ではない

「性行為で感染する病気」と聞いて、インサート(ペニスの挿入)をしなければうつら

ないと思うのは間違い。口や指からも感染することを忘れてはいけない。

4 体調不良時のセックスは厳禁

病気や、疲労で体調が思わしくない時は、セックスは控えて正解。身体の抵抗力が弱

まっていると、感染症にかかりやすくなったり、発病しやすくなる。

5 セックス前はシャワーで清潔に

性器や手、口内にいる雑菌からも性感染症は起こる。セックスの前には、お互いにシ

ャワーを浴びて身体を清潔にし、歯磨きも済ませておくと良い。

6 屋外でのセックスはしない

公園や砂浜、船室や車の中など、屋外でのセックスは、細菌やウイルスに感染する危

険がいっぱい。気分が盛り上がっても、セックスは室内でした方がベター。

7 寝具はつねにキレイにしておく

何週間も取り替えていないような寝具では、毛じらみなどの感染が心配。寝具はいつ

も清潔に。合宿所などでも、ベッドがキレイかどうか確かめて。

8 性器が傷つくようなことはしない

伸ばしっぱなしの爪や、器具で性器をいじると、柔らかい性器の粘膜は傷ついてしま

う可能性大!器具などを使う場合はコンドームをかぶせて。

9 排尿・排便をすませてからする

排尿や排便を我慢したままセックスしていると、女性は膀胱炎にかかりやすくなる。

安心・快適なセックスは、お腹をスッキリさせてから。

10 月経中のセックスはしない

月経中の膣や子宮輕部はとてもデリケート。傷がつきやすく炎症を起こしやすいだ

けでなく、様々な菌に感染しやすいのでセックスは止めておいた方がよい

 

 

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このようにSTDを予防するには、コンドームの着用が大きな効果を示します。

それでは、コンドームについて正しい知識を身につけましょう。

コンドームについて

(1)コンドームを正しく装着できることは、男女どちらにとっても大切なことです。

もし不安があるようでしたら、瓶やバナナ等で練習するのもいいでしょう。

(2)挿入前にコンドームを着けましょう。射精の前後にも、ペニスからは体液が漏れて

います。

射精前の体液には妊娠可能なだけの精液があり、又性病を移すに必要なだけの菌が

含まれていることもあります。

(3)コンドームは再利用できません。

勃起の都度、新しいものを着けましょう。(常に幾つか用意しておくこと!)

(4)コンドームは通常、環状(わっかの形)に巻かれています。

開封する際には、コンドームを破損しないよう気を付けましょう。

もしコンドームが固いベトベトする等異常があれば使わずに捨て、新しいものを

使いましょう。

 

コンドームの使い方  

1■ 保存方法、携帯方法に気をつける。

■2■ コンドームを傷つけないように取り出す。

■3■・(必要に応じて)コンドームの中に一滴か二滴、潤滑剤を入れる。

  巻かれている状態のコンドームを勃起したペニスの先にかぶせる。

精液を溜めるため、端に1センチ程残しておく。

■4■・ 片手でコンドームの先に入っている空気を抜く。

( 破損は、コンドーム中の空気の入った部分との摩擦によって起きる場合が殆ど。)

もう片方の手でコンドームを降ろしていく。

■5■・ ペニスの皮を根元まで寄せコンドームを巻き下ろす。

根元に余った皮を前にだし、さらに根元にかぶせる。

( 空気が入っている場合は、必ず手で慣らして空気を抜く。)

■6■ (必要に応じて)コンドームの外側に潤滑剤を塗る。

■7■ セックスのはじめから終わりまで、きちんとつける。

コンドームの外し方

■1■ ペニスが柔らかくなる前に(女性器から)抜く。

抜く際には、精液をこぼさないようにコンドームを根元で押さえる

■2■ テイッシュなどに包んできちんと捨てる。

■3■ 再び抱きあう前に、ペニスを石鹸で洗う

 

 

もしも…

コンドームが破れたら…

・ 性交渉中であれば、直ちにペニスを抜いて新しいコンドームを着ける。

コンドームが破れたら、男性には分かるはずである。

その感触を知るためには、男性はマスターベーション(自慰)中にわざとコンドームを

破ってみるとよい。

・ 精液が漏れてしまったら、石鹸と水で洗い流す

女性の受胎可能期間の場合は、緊急避妊について医師に問い合わせる。

<原因>

・ コンドームのサイズがあっていない

・ コンドームが古かった

があいていた

 

 

いまあなたが、不安をかかえているのなら・・・ 、「もしかしたら…」と思ったら

 

恥ずかしがらずに受診することが一番大切です。

 

性感染症は、治療が遅れれば遅れるほど治りにくくなります。

 

 

 

婦人科へ行こう *

 気になるところがあれば躊躇せずに婦人科を受診してみましょう。

そこで、実際に婦人科に行く前に、どんな準備で行けばいいのか?行ったらどんなことをするのか?

といった事を、列挙してみました。

事前に知っておくと(心の準備もできて)精神的に少しは楽になるのではないでしょうか。

 

受診時の服装は?

下着を脱いでしまうため、パンツスタイルより長めのスカートの方がいいでしょう

持っていく物は?

健康保険証・症状や月経についての記録・(出来れば)基礎体温表

いつ行きますか?

こんな症状がある時

月経痛 鎮痛剤が手放せない・或いは寝込んでしまう位辛い時

月経異常 月経の量が多すぎる・月経の期間が長すぎる或いは短

すぎる・周期が乱れている

月経が止まってしまったなど異常を感じた時

外陰部が痒い 痒みが激しいなど異常を感じた時

おりものが異常 悪臭がある・色がいつもと違う・量が増えたな

ど異常を感じた時

不正出血 月経時以外に出血をした時(ただし月経と月経の間の

排卵期の出血は心配ありません)

下腹部が痛む SEXの時に痛む・月経が遅れていて激しく痛む・

発熱や腰痛を伴って急激に痛むなど異常を感じた時

下腹部のシコリ 下腹部を押さえてみて何かシコリに触れ、圧迫感

や痛みひきつれなど異常を感じた時

月経中でも受診できる?

 受診できます。

しかし、緊急を要する程でもない場合は、月経が終わってからでも構わないでしょう。

どんな病院がいい?

自宅や勤務先から通いやすいところ

緊急時の対応が速やかに出来、大きな病院との連携がスムーズに行われるところ

診断が的確で腕が良く、何でも相談できるドクターがいるところ  

病院ではどんなことをするの?

 問診 月経について質問(前回の月経開始日と期間、月経周期、

初潮開始の年齢など)

妊娠・出産・人工妊娠中絶などの有無など

SEX経験の有無

気になる症状について

下着 (ショーツだけ)を脱いで診察台にあがる

外診 外陰部の炎症などの異常の有無を調べる

内診(膣鏡診) 膣鏡を挿入して膣内の様子を肉眼で調べる

 〃 (触診) ドクターが患者のお腹に片手を置き、もう一方の

手の指を膣内に入れて、子宮や卵巣の大きさ・

形・位置・硬さ・癒着の有無などを調べる

その他検査 必要であればこんな検査もします

超音波検査

膣分泌培養検査

子宮頸部細胞診

細胞診

血液検査

尿検査

コルポスコープ検査

子宮鏡検査

子宮卵管造影

腹腔鏡検査

 

 また、保健所では健康に関するいろいろな相談を受け付けています。

「性感染症」と言いにくい場合は、「病気のことについて相談がある。」と言ってみましょう。

 病気の種類によって、検査の時期や方法が異なります。

ですから、勘違いや思い込みで悩まずに、迷わず医療機関を受診しましょう。

 

関連サイト

http://www.tokyo-eiken.go.jp/kansen/sti/index-j.html

http://www.chiba.cool.ne.jp/mioh/std.html#stopstd

http://ww1.tiki.ne.jp/~y-mplan/home.html

参考文献

STD性感染症「もしも」「まさか」と思ったら…しっかり予防・治療・避妊/対馬ルリ子/池田書店