手足口病の症状

 

手足口病(hand, foot, and mouth disease)は、口腔粘膜および四肢末端に現れる水疱性の発疹を主症状とし、小児を中心に流行する急性ウイルス性感染症である。

 

手足口病は、乳幼児、小児によく見られる疾患で、手のひら、足の裏、口の中の発疹と水疱を特徴とする。潜伏期間は36日。一般的に、初期症状は発熱、1〜2日で発疹がでる。ほとんどの人が1週間から10日程度で自然に治る。稀に無菌性髄膜炎や脳炎などの合併症をおこして死亡することもある。

 

発疹の特徴は、手のひら、足の裏、手や足の指と指の間を中心とした水疱性の発疹(中に水を持った水ぶくれのような小さな発疹で一見水疱そうに似ている)で、口の中にも同じような発疹が見られる。病気の始まりころには、一般的な微熱を伴い、また、軽い喉の痛みとそれによる食欲低下程度であることが大半である。発疹は、手足全体、肘や膝、或いは、臀部周辺にもみられることもある。

〈皮膚の発疹〉手のひらと足の裏に限ってできる小さな赤い発疹で、小水疱を伴うこともある。普通はかゆみや痛みを伴わない。

 

手・足・足の指の皮疹

 

〈口内疹〉舌や口の内側の粘膜に軽度の痛みを伴った小さな水疱である。水疱が破れて、潰瘍状になることもある。軽度の局所疼痛に伴う軽い食欲低下(おなかはすくが、痛みのために食べられない)がみられることもある。口腔内の症状が強いため経口摂取が困難な場合は、脱水症になることがある。

口内疹

 

〈発熱〉発症初期には38度前後の発熱を伴うことがある。(全体の1/21/3程度)発熱により全身状態が侵されることは稀で、通常は解熱剤等の投与も行うことなく、治る。