HIVの外表面は、細胞膜から分泌される脂質でおおわれ、gp41gp120という2種類の糖タンパクが存在する。内側はp17というタンパク質の層になっている。その内部にはp24という円筒形の核があって、中にRNAと逆転写酵素がはいっている。

 

 

T細胞  白血球の中のリンパ球のひとつで、免疫に関係する。骨髄でつくられ、胸腺で成熟して全身におくりだされる。そのため、胸腺Thymusの頭文字をとって名前がついた。胸腺というのは、脊椎動物の首または上咽頭にあるリンパ腺。

リンパ球にはB細胞とT細胞があり、T細胞はさらにヘルパーT細胞、サプレッサーT細胞、キラーT細胞の 3種類にわかれる。ヘルパーT細胞は抗体をつくるB細胞の働きをたすけ、サプレッサーT細胞は反対にその働きをおさえる。キラーT細胞は細菌ウイルスが侵入してきたときに攻撃する。ヘルパーT細胞とサプレッサーT細胞に異常がおこると、自己免疫疾患が発生する。エイズウイルス(HIV)は、ヘルパーT細胞に感染してこれを破壊する。