細胞生物学レポート
ポリオウィルスについて
G 5
99025 亀田義人
99026 梶濱ゆい
99027 片山さつき
99028 加藤絢子
99029 川野直也
99030 来嶋大樹
99095 若宮富浩
G,I,O
ポリオウィルスについて包絡的知識を得る。
S、B,O
ポリオウィルスについて分子レヴェルで理解する。
典型的な+鎖RNAウイルス−ポリオウイルス
注ピコルナウイルスの一員であるポリオウイルスは,約7400ヌクレオチドの1本の+鎖RNAゲノムをもち、その全塩基は配列がわかっている。注ビリオンは注エンベロ−プはかぶっておらず,ウイルスの4種のタンパク質−VPl,2,3,4−はウイルス・ゲノムにコードされており,各タンパク質はビリオンあたリ60コピーずつ存在している。細胞の受容体との結合に関与するVP1は,霊長類の上皮細胞、繊維芽細胞、神経細胞にしか見いだされない。ポリオウイルスの増殖サイクルは、一貫して細胞質て起こる。ポリオウイルスは動物ウイルスの中でも増殖サイクルが最も速く.感染してから6〜8時間のうちに100000個ほどの子孫ビリオンが放出される。
ウイルスRNAの複製にはウイルスがコードする酵素が必要なのに,ビリオン内には酵素がないため、ゲノムは細胞に入るとまずタンパク合成のmRNAとして働かねばならない。ポリオビリオン内のRNAは試験管内でmRNAとして働くことができる。このゲノムの3′末端には細胞のmRNAと同じようにポリA配列があるが,5′未端は細胞やほかのウイルスのmRNAと異なり,注キャップ構造がない。かわりに,VPgとよばれる22個のアミノ酸よりなるタンパク質が共有結合している。その結合はチロシン残基と5′ウリジンヌクレオチドのホスホジエステル結合である。
ピコルナウイルス
・・・直径20〜30nmで生20面体構造をもつ。ウイルス粒子はエンベロープをもたず2〜2.8×10^6ダルトンの単鎖RNAを遺伝物質としてもっている。このRNAはプラス鎖であり、抽出したRNAは感染性を有している。ビリオン
・・・・・・・・ウイルス粒子エンベロ−プ
・・・ウイルスが出芽の際に被る、宿主の細胞膜、細胞質内小胞膜または核膜などをいう。この表面にはウイルスの遺伝情報によって作られたスパイクが放射状に配列する。スパイクは細胞への吸着および侵入の過程に深く関わっている。キャップ構造
・・・真核生物のmRNAの5’末端に存在する特異構造で、7−メチルグアノシンがmRNAの5’末端ヌクレオチドと5’−5’三リン酸結合を形成して存在している。
ポリオをウィルスのゲノムはポリプロテイン一個しかコードしない
ポリオウイルスが感染した細胞の中でできる一群の蛋白質をゲル電気泳動で調べたところ、その分子量を足すとゲノムのコードできる大きさの2倍から3倍もあった。実は、これらの蛋白質のほとんどがプロテアーゼ出で切断されてできたものだったのである。ポリオウイルスの
RNAは1分子のポリプロテインに翻訳され、それが切断されてウイルスの蛋白質すべてができるのである。したがって、ウイルスの全ゲノムを通じてリボソ−ムが合成を開始する部位は1つしかない。塩基配列のデータもこの結論に合いゲノムの大部分に相当する6620ヌクレオチドが1つの蛋白質として読まれる読み枠を持っている。ポリオウイルスのゲノムは、真核細胞で注モノシストロニックに働くことが初めて実証された大きなmRNAなのである。ポリオ・ゲノムのうち、蛋白質をコードする領域の5’側には、長さ740塩基の非翻訳領域がある。真核生物のリボソ−ムmRNA上で注AUGコドンは無視され、741に位置にある9番目のものが使われる。コード領域の3’側には短い非翻訳領域、それに続いてポリAがある。ポリウイルスのポリプロテイン前駆体は240キロドルトンにもなるが、通常は合成完了前に2ヶ所でプロテアーゼによって切断されるので、細胞内では認められない。この新生切断を何かの方法でおさえると、
NCVPとよばれる完全な大きさの蛋白質が観察される。分子は2ヶ所で切断されて3つの領域に別れ、アミノ末端側の領域はビリオン蛋白になる。意外なことに、カルボキシル末端側の領域はさらに切断されて、レプリカ−ゼと呼ばれる複製用の蛋白質ができてくる。それ以外に、この領域からはVPgとポリプロテインの切断、とりわけグルタミン-グリシン対の間をきるプロテアーゼもできてくる。このプロテアーゼはまだ前駆体分子の一部であるときから活性示し、いくつかの切断は自己触媒的であることがわかる。ポリプロテインの切断がGln-Gly対で起こるわけではなく、チロシン-グリシンやアスパラギン-セリンも切断される。Tyr-Gly切断は、ゲノムの中心部にコードされる第二のプロテアーゼによって起こるらしい。もっともポリプロテイン中にあるGln-Gly対とTyr-Gly対が全部切断されるわけではなく、酵素はアミノ酸の配列と蛋白質の注コンフォーメーションの両方を識別しているらしい。ポリオウイルスでは遺伝子産物全てが1個の前駆体のプロセシングで作り出されるという事実は、書く蛋白質が等量ずつ合成されることを意味している。新しいゲノムを作るのに
VPg分子は1個あれば十分だが、ゲノムを包み込むにはキャプシド蛋白が60分子は必要である。これは各感染細胞が10の5乗個の子孫ビリオンを作るのに必要なキャプシド蛋白を得るために、500万個以上の不必要なレプリカ−ゼ分子を同時に作らなくてはならないことを意味する。 また、ポリオウイルスゲノムはRNAでありDNAと比べRNAの取り扱いは容易ではない。。そこでポリオウイルスゲノムをDNAに変換し、分子クローニングした。このDNAを細胞にトランスフェクとすると、ポリオウイルスを生じた。このDNAから試験管内でRNAをつくり、RNAをトランスフェクとすると、ウイルス生成の効率が増大した。クローニングしたポリオウイルスDNAは容易に改変でき、任意の変異体の作製が可能になった。
モノシストロニックに働く……一個のmRNAから一種のポリペプチド鎖にしか翻訳できないこと。
AUGコドン……転写開始を意味するコドン。メチオニン。
コンフォーメーション……特異性を示す立体構造。
ポリオウィルスの複製は、RNAの5ダッシュ末端に共有結合した
タンパク質によって始められるらしい侵入したポリオ・ゲノムは、mRNAとして複製に必要なタンパク質の合成を指令したあと、今度はリボソ−ムを離してRNA複製の鋳型として働く。
複製は−鎖の合成から始まる。−鎖は、+鎖を3ダッシュ末端付近の開始部位からコピーして作られる。ポリオウィルスの複製には2つのきわだった特徴がある。第一に、ゲノムの3ダッシュ末端はポリAなので、−鎖の5ダッシュ末端は相補的配列、ポリUをもつ。ほかの真核生物のmRNAと異なり、ポリオRNAのポリAは転写後に転写後に付加されるのではなく、ゲノムのほかの部分と一緒に複製されるのである。第二に、ポリオのレプリカ−ゼはほかのRNA合成酵素とは異なり、むしろDNAポリメラーゼに似ている。つまり、この酵素はリボヌクレオシド三リン酸からRNA合成の開始反応を起こすことができず、鋳型に結合した既存の注プライマ−にヌクレオチドを付加してRNAを合成するのである。したがって、鋳型のウィルスRNAだけでは働かず、プライマ−を必要とする。プラマ−はDNAポリメラーゼの場合のようにオリゴヌクレオチドではなく、小さなVPgタンパクに共有結合したU残基らしい。すべての新生ポリオ+鎖と−鎖の5ダッシュ末端にVPgが共有結合している理由がこれで理解される。
感染が進行すると、細胞あたり600個におよぶ複製中間体が蓄積する。これは、鋳型となる完全な長さの−鎖と、そこから同時に作られている5本前後の+鎖からできている。新しく作られた+鎖は、次の3つの道のいずれかに入る。すなわち、さらにタンパク合成をするためのmRNAとして働くか、−鎖を合成するための鋳型になるか、新しいビリオンのゲノムになるかである。おそらく、細胞の内部に蓄積したレプリカ−ゼとキャプシドタンパクの量で、どの道に入るかが決まるのだろう。したがって感染の初期には、+鎖はプロテアーゼで切断されて末端VPgを失ったあと、主にmRNAになる。レプリカ−ゼが利用できるようになると+鎖は−鎖合成の指令に用いられることが多くなり、最後にキャプシドが作られてくると+鎖はほかの利用法を犠牲にしてビリオンに取りこまれるらしい。
プライマ−
……DNAポリメラーゼを働かせる開始部分。普通DNAポリメラーゼにあり、RNAポリメラーゼにはない。
ポリオウィルスの感染は細胞の蛋白質合成停止を引き起こす
ポリオウイルスが感染してすぐに細胞のタンパク合成は劇的に低下し、感染の2時間後には正常レベルの10〜20%に減少してしまう。
このことからポリオウイルスが細胞のタンパク合成を阻害していることが分かる。細胞のタンパク合成の阻害は多くの動物ウイルス感染が共通に示す特性だが、そのしくみはポリオウイルスで最もよく研究されている。宿主RNAの翻訳の阻害には、ポリオウイルスタンパクの合成が起こる必要がある。ポリオ感染細胞の抽出液には、翻訳開始因子eIF4
Bをプロテアーゼで切断して不活性化する働きがある。eIF4Bはキャップ構造を持ちメチル化されたmRNAの5’末端を識別し、リボソームを結合させる働きをしている。真核生物のmRNAはキャップ構造を持つのに対してポリオmRNAはキャップ構造を持たないので、この因子が不活性化されると細胞のタンパク合成だけが阻害される。図はポリオウイルスRNAの複製。新しく作られた+鎖は、mRNAとして働くか、新たな複製の鋳型として働くか、ビリオンに包み込まれるかの、どれかの道をたどる。−鎖は次の+鎖合成の鋳型としてしか使われない。
ポリオビリオンの形成
これで酸に強く、ゲノムが脱落しない閉じた構造となる。
参考
遺伝子の分子生物学より
S.B.O
ポリオウイルスの感染経路、ワクチン、リセプター、また
Sabin 1株が比較的安全であることを説明できる。
ポリオウイルスは経口感染し、消化管の粘膜上皮細胞で増殖し、さらに扁桃やパイエル板などの局所リンパ節で増殖後、血中に移行する。やがて、ウイルスは中枢神経に侵入し、とくに脊髄前角の運動神経細胞で増殖し、四肢に麻痺を生じさせる。
小児マヒ予防のための経口生ポリオワクチン(弱毒化ポリオウイルス)がポリオウイルスの
3種類すべての血清型について開発されている。1
型はSabin 1株、2型は Sabin 2型、3型は Sabin 3型、である。この生ワクチンウイルスは、ヒトの消化管ではよく増殖し、中和抗体生産に寄与する。ただし、ワクチン接種を行っている国でも、まれにポリオ患者が発生する。ほとんどの場合、原因は生ワクチンウイルスそのものであり、特に Sabin 2株と Sabin 3株が原因となっていることが多い。Sabin 1株が最も安全なワクチン株である原因の一つとして神経毒性決定基の遺伝的安定性が考えられる。以下にその研究の一部を紹介する。1
型ポリオウイルスの神経毒性発現に関する分子遺伝学的解析により、神経毒性に影響する比較的強い決定基がRNAの5’非翻訳領域に存在し、とくに塩基番号480が重要である事が明らかになった。そして、同様に2型では481、3型では472が同定された。神経毒性発現に関するこれらの重要な塩基のヒト腸管における遺伝的安定性を調べるために、各Sabin株を投与したヒトから排泄されたウイルスのゲノム構造を解析した。Sabin1株由来のウイルス分離株は大部分(83%)、塩基番号480はグアニンであり変化していなかった。残りの17%はMahoney株型(弱毒Sabin 1株は、強毒Mahoney株由来の変異株である)のアデニンに変化していた。Sabin 2型由来の場合、塩基番号481のアデニンが変化していないものは少なく、(28%)、多くの場合(72%)グアニンに変化していた。さらに、Sabin 3株の塩基番号472はすべての分離株において、ウリジンからシチジンへと変化していた。この結果、Sabin 1株の重要な弱毒性決定基が、他のSabin 株より遺伝的に安定である事を示している。
3.
PVR (poliovirus receptor)感染に関与する宿主側因子の1つである。
PVR の構造は、N末端を細胞外に、C末端を細胞内にもつこと、細胞外には3個の免疫グロブリン(Ig)様注ドメイン(N末端側から第1、第2、第3ドメインと呼ぶ)、これに続いて細胞膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインをもつ糖蛋白であることが明らかになった。(右図)また、分子遺伝学的解析により、ポリオウイルスの結合および感染に必要な細胞外ドメインは第1ドメインであり、糖鎖付加や細胞質ドメインはウイルス感染に必須ではないことも明らかになった。
ドメイン
……蛋白質の中で独自の三次構造を持つ部分。大きな蛋白では短く柔軟性のあるポリペプチド領域によって、ドメインとドメインが結合している。参考資料
1「ポリオウイルスの増殖機構:小児麻痺発症のメカニズムとその制御」
野本明男(東京大学医科学研究所教授)
http://www.pref.shizuoka.jp/kikaku/ki-03/health/1st/nomoto_j.html
2 Molecular Biology of Medicine
分子医科学で病気を識る シリーズ第3巻
感染:ウイルス・細菌感染論の最前線編集担当:竹田美文・野本明男
1997年10月20日発売グロビュー社、発行メジカルビュー社
S, B, O
ポリオウィルスのワクチンとポリオの感染経路について理解する。
ポリオウィルスワクチンには二種類存在して、不活性化ワクチンと弱毒生ウィルスワクチンがある。
1、不活化ウィルスワクチン(ソークワクチン)
ソークにより開発された物で、ホルマリンによりウィルスを不活化したもの。ポリオウィルスの三つの型のものを注射する。血清中に中和抗体が証明されるが、粘膜面の分泌型IgA抗体が見られない。
2、弱毒生ウィルスワクチン(セービンワクチン)
ウィルスを継代することで弱毒化株が作られた。セービンにより作られたものが 広く用いられている。三つの型を経口投与する。IgA抗体産S,B,O ポリオウィルスのワクチンとポリオの感染経路について理解する。
ポリオウィルスワクチンには二種類存在して、不活性化ワクチンと弱毒生ウィルスワクチンがある。
生と消化管への分泌を促すので、消化管抵抗性を生じ、消化管を介しての野生型ウィルスの広がりを防ぐ。変異により毒性獲得の恐れがあるので、より安全なワクチン株が遺伝子操作を利用して試みられている。
予防接種というと注射が世間様の常識である。しかし、ポリオはもともと経口感染するウイルスであるから、自然感染と同じ経路をとって局所免疫まで得られるようにするため、生ワクチンを飲むのが基本になっている。ポリオウィルスはヒトの便に出現する。これが、直接に、あるいは飲食物を介して、人の口に入ると感染がおこる。感染者の90%は無症状で、9%はかぜのような症状で、残り1%以下が典型的なポリオの症状を示す。しかし、いずれも感染すると糞便中にポリオウィルスを排出する。接種された弱毒化ポリオウイルスは咽頭や腸管の粘膜上皮細胞に吸着・増殖し、それに応じて局所のIgA抗体が作られる。 さらにウイルスが血流に入り、リンパ節などの抗体産生組織でIgM,IgG抗体が作られる。不活化ワクチンは注射であるが、日本では使われていない。近隣でのポリオの流行状況や国情によって、どちらのポリオワクチンを使うかが違ってくる。フランスは昔から不活化ワクチン(日本の三混にポリオを加えた4種混合ワクチン)を6回接種。 米国は最近になって生ワク4回から、不活化and生ワク交互に計4回の組み合わせに変更された。ヨーロッパではポリオの流行は絶えて無く、南米でも終息して数年たつ。
予防接種の副反応(予防接種にっておこる望ましくない症状)について
100
万件に1件程度の割合で重大な事故が発生する。事故の半数は、接種を受けた人が、ワクチンによってポリオ症状をおこすもの。残りの半数は、接種を受けた人からポリオウィルスが排出され、家族等がポリオ症状をおこすもの。いずれも初回接種のときが最も危険で、2回目以降は発生率が下がると言われている。
S,B,O
ポリオの現状を理解する
ポリオの世界的現状
1999年11月現在、1998年の世界ポリオ患者報告数は6344例です。これは1997年の5185例から20%の増加です。この増加はポリオ根絶の後退を示すものではなく、インドなどでサーベイランスの質の改善がもたらした実質的な進歩ということができるでしょう。
現在では、ポリオウイルスの伝播は、南アジア(アフガニスタン、インド、パキスタン)、西アフリカ(主にナイジェリア)、中央アフリカ(主にDRコンゴ)の3地域に焦点を絞られています。
Western Pacific Region of WHO (WPRO)
http://www.who.org.ph日本を含む西太平洋地域(
WPRO)では、1998年にはポリオ報告数がゼロとなりました。しかしながら、最近、1999年10月に中国、青海省の少数民族(イスラム教徒)の町で1歳男児が野生のポリオウイルスにより麻痺を起こしたという報告がありました。中国では1994年から国内での野生株ウイルスによるポリオ発生はなく、また、輸入症例も1996年を最後に報告されていませんでした。1月14日現在、WHOからまだ公式発表はされていませんが、詳細確認のため、サーベイランス、ラボラトリー(遺伝子配列の解析など)両面から調査が行われており、感染ルートの解明とともに、他患者の検索、緊急のワクチン投与などの対策が行われている状況です。
South-East Asian Region of WHO (SEARO)
SEARO地域は野生型のポリオウイルスの伝播がもっとも注目されている地域です。
インドは現在
WHOに報告されるポリオの数の大部分を占めています。1998年には、インド、バングラデシュの2カ国で野生型のポリオウイルスが分離されました。
1998年にはインドで5歳以下の1億3千万人近くの子どもを対象に3回の
NIDsが行われました。すでにインドでは野生型のポリオウイルスの伝播が減少傾向にあり、また、サーベイランスシステムの質もこの1年で急激に向上し、多くの検体が収集されています。
また、バングラデシュ、インドネシア、タイ、では1995年から、ミャンマー、ネパールでも1996年から
NIDsが始まっており、これが近年のアジアにおける急激なポリオの減少に結びついています。African Region of WHO (
AFRO) http://www.whoafr.org/アフリカ地域(
AFRO)では、ポリオ根絶計画活動は他の地域よりも遅れて始まりました。野生型のポリオウイルスは主に中央アフリカ(DRコンゴ)、西アフリカ(ナイジェリア)に集中していると考えられます。アフリカ地域の主な流行地域では少なくとも2回の
NIDsが行われていますが、紛争を抱えるDRコンゴ、リベリア、シエラレオネなどではまだ行われていません。また、ナイジェリアなど他の地域ではAFPサーベイランスシステムの構築を進めています。
Eastern Mediterranean Region of WHO (EMRO)
東地中海地域(
EMRO)では全ての国でNIDsが行われており、AFPサーベイランスシステムもほとんどの国で実施されており、サーベイランスの質も急激に向上しています。1998年に野生型のポリオウイルスの報告のあった
EMRO地域の国は、アフガニスタン、エジプト、サウジアラビア、スーダン、パキスタンで、パキスタンが最も多くの発生例を報告しています。また、紛争を抱えるアフガニスタンでもほぼ全地域でAFPサーベイランスシステムが整っています。
より詳しい情報は
http://www.who.sci.eg/internet/Poliofax.htm参考
(
財)国際保険医療交流センターより