<概念>

クラミジアは、リケッチアと同じく、真核生物に偏性細胞内寄生性を示す原核生物(グラム陰性菌)である。

クラミジアはリケッチアと以下の点で異なる。

  1. 媒介や存続に節足動物を必要としない。
  2. 偏性細胞内寄生体の本態はエネルギー寄生体である。
  3. 宿主細胞の食胞内で増殖し、封入体を形成する。
  4. 他のすべての微生物とは区別される特異な増殖環を示し、基本小体は宿主細胞外の生存に、網様体は宿主細胞内の増殖に適応している。
  5. ゲノムサイズは6.6×10ダルトン(1,450kb)で、リケッチアよりかなり小さい。

クラミジアはまたウイルスとは以下の相違点を持つ。

  1. DNARNAの両核酸を含む。
  2. リボソームをもち、タンパク合成能がある。
  3. 細胞壁がある。
  4. 2分裂により増殖する。
  5. 抗生物質に感受性がある。

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