2. 変わらなければならない!(教育の再生)(「腰肚ムコシ・ハラー文化」に代表される伝統的な身体文化の継承を提案する斎藤メソッド http://www.kisc.meiji.ac.jp/~saito/1topics/topic1.htm から) 伝統的な「よみ・かき・そろばん」の徹底した教育によって日本人は育まれ、かつ、「型」を徹底的に訓練練習させることによって、これを「技」にまで昇華させる伝統的教育を土台にして経済発展を成し遂げてきた。このことをないがしろにし、「自由」「平等」「個性重視」を最高の教育原理とした戦後半世紀の管理教育の試みがもたらしてきた結果は、「荒れる」から「ムカツク」を経て、「キレる」日本人を大量培養してきたのではないだろうか。古来日本人が暖めてきた剣道、柔道、茶道を始めとする文武両道の伝統的精神を表舞台から、裏街道に追いやってしまった戦後民主教育のもたらした結果を反省して、「ゆとり」「生きる力」をとりもどさなければならない。戦後日本が捨てた日本の伝統的な「よみ・かき・そろばん」で行われていた反復練習(トレーニング)は欧米先進国を始め、アジア全体の国々においも、幼児教育のグローバルスタンダードであると認識され実行され、着実な成果を挙げつつある。この基本戦略をないがしろにして、戦後教育の延長線上で「生きる力」「ゆとり」教育を上塗りしても、結果はすでに明らか。読み書きそろばんをもう一度グローバルスタンダードであるとしっかり認識し、その上に21世紀を生き抜くにたる力を身に付けさせる戦略として、より具体的な三つの力(1. 要約力・質問力に代表されるコメント力。 2. 段取り力。 3. まねる・盗む力)をつけるメソッドを取り入れる必要がある。
斎藤氏の指摘する現代日本人の「冷えた身体」を、伝統的な古来から培われてきた「型」の訓練から「技」への昇華を奨励する腰はら文化を再生することを提唱している。教育においても、日本古来の学習法の良いところを生かして、知識注入型の受け身の学習から、問題発見・問題解決型の積極的学習へ変身させる教育戦略が必要である。そのための一つに「総合学習」を有効に機能させる事も大切である。アメリカでは年間500万ドルを投入して若い世代にサイエンス学習を徹底させようとしている。 この試みは日本で行われようとしている総合学習より一歩進んだ試みとして見習うべきものと思われる。すぐれた観察・実験に対して5万ドルの賞金を出し、サイエンス世代のすそ野を広げている。子供たちが自分たちの発想をもとに、大学や研究所などの設備を利用させてもらって、そこの指導者の見守る中で延び延びと独自の観察・研究を遂行し、最後に発表できるかたちで論文にまとめる。この過程の費用に対する補助金が500万ドルの中に含まれているものと思われる。ボランティアとしての施設の指導者は、子供たちの好きなように観察や実験をサポートする役に徹している姿は素晴らしいものがある。 サイエンスに目を輝かせる若者たちの姿をみると、このような広いすそ野の中から、将来の素晴らしい創造的なユニークな研究者が育って行くのではないかと思う。現在日本で進行中のトップ30を重点的に育てようとするのも一つの方法ではあろうが、このアメリカの戦略をみると、やはり日本で行われようとしている狭い了見のなかから真に優れた研究は育たないのではないかとさえ思われる。